【育児ランナーのバイブル本】3時間切り請負人が教える!マラソン目標タイム必達の極意


今日はマラソン本のご紹介です。
この本は私にとってマラソンのバイブル的な存在です。
「3時間切り請負人」が教える! マラソン<目標タイム必達>の極意[ 福澤 潔 ]

まず裏表紙を見ると、なかなか衝撃的な言葉が並んでいます。
- 「キツイと感じたら練習ではない」
- 「イヤな練習は絶対にしない」
- 「マラソンの練習は15㎞までで十分」
ランナーが聞いたら「そんな訳ない!」って言いたくなりそうな謳い文句が並んでいます。
ただ、私は実際に本書の方法でフルマラソンのベストタイムを更新しました。



その時のタイムは3時間19分です。
サブ3には遠く及びませんが、決してこの本が誇大広告ではないと断言できます。
今回はこの本の概要と、私がこの本で学んだトレーニング方法をご紹介します。
- 育児とマラソンを両立したい人
- 1日1時間くらいなら何とかトレーニングの時間を取れる人
- 故障が多い人
- 30キロ走やインターバルトレーニングで効果が出ない人
特に育児とマラソンの両立に悩んでいるランナーに見て欲しいなと思います。
30キロ走・インターバル走は一切不要
この本の著者「福澤潔」氏の経歴を簡単にご紹介します。
ミズノランニングクラブの監督として、市民ランナーのペースアドバイザーやマラソン講習会を全国で実施。
ニングをスタート。50年近くの走歴でフルマラソンを150回以上完走。
35歳から49歳までは15年連続でサブ3のペースアドバイザーもご経験。2002年第15回ランナーズ賞受賞者。
フルマラソン150回というのはスゴイですね!
この福澤さんが提案するトレーニングは、「ジョグ」と「ビルドアップ走」のみです。
コンセプトは「嫌な練習・辛い練習はしなくていい」。
30キロ走・インターバル走などのトレーニングは一切不要と言い切っています。
このことは本書内でしつこいくらい繰り返し書かれています。
一回に走る距離も15キロまで。長くても20キロまで。
5〜10キロのジョグで基礎的な走力を底上げ
週1〜2回のビルドアップ走で走力の確認
これが練習の基本です。
「毎日継続していれば、2年もあればフルマラソンもサブ4で走れる」と言っています。
ちなみに、科学的根拠はありません。
私(福澤氏)の長年の指導経験からくる経験則
科学的根拠は無いけど、今までやってきてうまく行っているから間違いない。
なかなか男気ある根拠だと思います。
具体的な練習プログラム
本書内ではレベル別に練習プログラムが書かれていますが、ここではサブ4とサブ3.5の練習プログラムを抜粋します。
- 月曜:休み
- 火曜:40分ジョグ(キロ7分〜6分30秒)
- 水曜:10キロビルドアップ走(キロ6分30秒→6分)
- 木曜:40分ジョグ(キロ7分〜6分30秒)
- 金曜:休み
- 土曜:40分ジョグ(キロ7分〜6分30秒)
- 日曜:12キロビルドアップ走(キロ6分30秒→6分)
- 月曜:休み
- 火曜:40分ジョグ(キロ6分30秒)
- 水曜:10キロビルドアップ走(キロ6分→5分)
- 木曜:40分ジョグ(キロ6分30秒)
- 金曜:40分ジョグ(キロ6分30秒)
- 土曜:40分ジョグ(キロ6分30秒)
- 日曜:15キロビルドアップ走(キロ5分30秒→5分)
メニューとしてはこれだけで、スピードもゆっくりです。
前述の通り、ジョグで基礎的な走力を上げ、ビルドアップ走で走力の確認という方法です。
サブ3.5でもMAXでキロ5分ペースというのが驚きですよね。
これで本当に速くなるの?
この練習プログラムを見て、ほとんどの人は疑いたくなるのでは無いでしょうか?
でも断言します。
この練習プログラムで速くなります
現に私はこれで速くなりました。
嘘のような本当の話なので、自分でも不思議に思っているくらいです。
このトレーニング(福澤式)良いところ
私はこのトレーニングを福澤式と勝手に呼んでいます。
私自身この練習プログラムを3年以上続けています。
その中で私が感じたメリットをご紹介します。
- 短時間で終わるので時間がない人にピッタリ
- 怪我をしにくいので継続できる
短時間で終わる
練習プログラムを見て分かる通りジョグがメインです。
そのジョグもサブ3.5でも40分だけです。
育児をしていると自分の時間が無い
そう思っている人でも、何とか絞り出せる時間では無いでしょうか?
ビルドアップ走の時は1時間以上かかりますが、30キロ走・LSDに比べればはるかに短時間です。
まさに育児ランナーには打ってつけですね。
怪我をしにくい
30キロ走やインターバル走はとても負荷が高いトレーニングです。
負荷が高い分、怪我もしやすいです。
この福澤式のトレーニングは一回の負荷がとても小さいです。
ビルドアップ走も無理やりスピードを上げるのではなく、自然にあがっていくペースで行います。
自分で無理のない範囲で行うので、怪我もしにくいトレーニングになっています。
辛いトレーニングも無いので、走る楽しさを思い出させてくれます。
福澤式は楽な練習トレーニングか?
この福澤式は辛い練習をしないと言っています。
でも誤解を恐れずに言うと、
サブ4の練習プログラムを見ると、週5回走る必要があります。
サブ3.5は週6回です。
つまり、ほとんど毎日走ることになります。
一回のトレーニングの負荷が確かに軽いですが、毎日走るとなると結構大変です。
毎日走ることが習慣になっていない人には、そこがきつい点だと思います。
「今日は走ろうかな、走りたいな」という意識ではなく「今日も走って当然」という意識に変えてみましょう。
私なりのアレンジメニュー
私は現在はフルマラソン3時間15分以内を目指しています。
そこで、この福澤式をベースに以下のようにトレーニングをしています。
- 月曜:休み
- 火曜:6~10キロジョグ(キロ6分前後)
- 水曜:10キロビルドアップ走(キロ5分40秒→4分50秒)
- 木曜:6~10キロジョグ(キロ6分前後)
- 金曜:6~10キロジョグ(キロ6分前後)
- 土曜:15キロビルドアップ走(キロ6分→4分40秒)
- 日曜:6~10キロジョグ(キロ6分前後)
1日の練習時間はジョグなら最大60分、ビルドアップ走15キロなら75分くらいです。
ほぼ毎日走っていますが、あまりに気分が乗らない日は休みにしています。
ジョグは基本10キロですが、その日の気分や疲労度合いで6~8キロ程度にすることがあります。
ビルドアップ走がメイン練習でもあるので、水曜と土曜にピークを持っていくように心がけています。



ビルドアップ走の走り方は下記の記事をご覧ください。
【時間が無い人の究極のトレーニング】ビルドアップ走のコツとやり方


福澤式でなぜ速くなったのか?
私も以前は30キロ走やインターバル走を行っていました。
しかし子供が産まれて以前よりトレーニングに時間が取れなくなりました。
そんな時にこの本に出会いました。
そして自己ベスト(3時間19分)を達成しました。
なぜこのトレーニングで自己ベストを達成できたのか、ここからは私の考察です。
確かに30キロ走やインターバル走は行っていません。
しかし、ほぼ毎日走っています。
週の後半になるほど少なからず疲労はたまっていきます。
たとえ軽いジョグでも、疲労が溜まった状態で走ればそれなりの負荷になります。
つまり、自然と30キロ走のような高負荷のトレーニングができてしまいます。
マラソンを走り切るだけの持久力も当然ついてくることになります。
そこにビルドアップ走のようなスピードトレーニングを行えば、見事にバランスの取れたトレーニングが出来てしまいます。
このように、無意識で質の高いトレーニングができていたことが自己ベストにつながったのだと思います。
まとめ~時間が無い人ほど読んで欲しい~
・トレーニングの時間が取れない
・でも一日一時間くらいなら何とかなる
本書はまさに育児とマラソンの両立を目指すランナーにはうってつけだと思います。
正直このトレーニングでサブ3までいけるかは分かりません。
しかし私の実体験から、サブ3.5までならいけます。
トレーニング方法に悩んでいる方はぜひ読んでいただければと思います。
以上、「3時間切り請負人」が教える! マラソン<目標タイム必達>の極意[ 福澤 潔 ]
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